医療法人泰山会 高山内科病院

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お知らせ

高山内科からの定期的なお知らせをご確認いただけます。

水分補給に関する勉強会を行いました

6月21日(火)13時より、水分補給についての勉強会を行いました。

これからの季節は脱水症をおこしやすい時期に入ってきます。当院でも熱中症や脱水症予防の啓発活動の一環として、水分補給の勉強会をとりあげました。

今回は株式会社明治様のご協力のもと、経口補水液アクアサポートを例にとって学びました。

我々の体内には、成人で約60%の水分があり、小児では多く70%、老人では逆に少なく50%の水分を有しています。 

成人におけるおおよその必要水分量は平均で2300ml/日であり、毎日摂っている食事から800ml、お茶や水などの飲料として1200ml、代謝水として300mlです。

毎日これとほぼ同じ量の水分2300ml/日を排泄(尿:1300ml  不感蒸泄900ml  便100ml)し、体の中の水分量は一定となっているわけです。

体格や年齢によってもその必要水分量は当然変わってきます。その場合、体重と年齢をもとに計算することができます。成人の場合はおよそ下記のとおり。

25~55歳: 体重×35ml

55~65歳: 体重×30ml

65歳以上:  体重×25ml

高齢になるにつれ、必要水分量はやや少なくなっているが、それは冒頭にのべた体水分量の違いからその理由は明白である。ここで、高齢者ほど、もともとの水分量が少ないことから、少しの体内水分減少による脱水症の危険が高くなってくることが類推される。

そこで、効果的な水分補給の方法として、経口補水液の利用が有益となってきます。

アクアサポートの特徴としては、

  • ナトリウムイオンとぶどう糖の量を水分の吸収に配慮したバランスに調整
    ※mEqとは、電解質濃度の単位の一つです。
  • 水分の吸収に配慮した浸透圧設計
    ・体液よりやや低い浸透圧(257mOsm/l)
  • 使いやすい低エネルギー設計
    ・9kcal/100ml
  • 塩味があっても飲みやすいさわやかなリンゴ風味

ここで注意点としては、1~2%の体重減少を伴う軽度脱水症や、3~9%の体重減少を伴う中等度脱水症までが、経口補水液使用の限界であり、体重減少10%以上の高度脱水症を示した場合は、従来通りの輸液管理が必要となることを留意。

市販のスポーツ飲料との比較においては、スポーツ飲料はORSに比較して電解質が少なく糖分が高い。中等度以上の脱水症では、甘いスポーツ飲料ばかりを飲むと、高血糖による血漿浸透圧の亢進による、口渇感が生じる場合がある。したがって、スポーツ飲料ではなく、ORSの有用性が認められる。

 

 

 

 

 

 

 

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